コロナ後の世界とIT(番外編)

退職後の生活を綴るつもりのこのブログですが、自らの経験から

今、書ける事を番外編としてはみ出して書いてみたい事があります。

ITに関わる立場から、テレワークを検討したり、授業の映像配信に

立ち会ったりしてきました。

結果としてなかなか進まなかった事、難しい側面を感じた事が思い浮かびます。

そんな様々の障壁が、ここに来て一気に崩れ、あっという間に普及するさまを

見て世の中の変わり目を感じています。

コロナが無事、終息したら元に戻ってしまうかと言えばそうではありません。

世の中が変わってしまうからです。

元来、テレワークもオンライン授業もウィルス感染を防ぐためのものでは

ありませんでした。

テレワークは、多様な働き方を進めるため、オンライン授業は反復学習として

通常の知識の提供は、授業の前に自宅で済ませ、授業はその知識を前提として

ディスカッション等でより学習を深める目的で始められました。

しかし、従来のやり方を変える事が、組織の在り方に影響する事からなかなか

進展しなかった面が技術的側面より大きかったのです。

テレワークやオンライン学習が使えるという事がわかってしまうと、会社は

従来の会社である必要が無くなり、学校も今までの形が必然ではない事が

明示されてしまい元には戻れなくなるのです。

会社は東京にある必要が無いかもしれません。

社員を勤務時間で拘束し、時間管理する意味も分からなくなり、社員も

何をもって成果を示すのか、会社は何を管理して何を評価するのか。

個々の担っているその仕事は本当に必要なのか、その組織は何のために

存在するのか問われ始める予兆かもしれません。

ITが進まないと言われた日本はその社会の硬直性に原因があったとする

ならばそれが一気に打開するかもしれません。

コロナという世の中を覆う暗い魔物の中に、わずかではあるが光明がある

のかもしれません。

もちろん、組織や社会的側面を十分に整備、検討されず急ごしらえで導入

されたIT化のマイナス面もあるかもしれません。

これに対しては、災いが過ぎ去った後でも、検証を怠らず改善を繰り返す必要が

あると思います。